「最新のゲームを快適にプレイしたい!」
「今のグラフィックボードではやりたいゲームがサクサク動かない」
そう思ったらやっぱりグラフィックボードを交換したくなりますよね。
「でも具体的にどんなグラフィックボードを選んだらいいの?」
「交換はどうやってしたらいいの?注意することは?」
といろいろ疑問が浮かんできます。
この記事では、PC歴25年の私がそんな疑問にひとつひとつお答えしていきたいと思います。
どうぞ最後までお読みください。
目次
1. ゲームに最低限必要なスペックを調べる
ゲームにはそれぞれ必要スペックと推奨スペックがあり、これらを満たしていないPCではそもそもゲームが動かない、またはスムーズにプレイできない場合があります。必要スペックとは、そのゲームを行う際に必要な最低限のスペックのことをいいます。
- 必要動作環境
- 最低動作環境
- 基準動作環境
など「必要」や「最低」、「基準」といった表記で見分けてください。
あるゲームの必要スペックは以下のように表記されます。
必要動作設定 | スペック |
CPU | intel CPU Core i3 |
メモリ | 4GMB RAM |
HDD空き容量 | 12GB利用可能 |
グラフィックボード | Nvidia GTX 460 |
グラフィクメモリ | 512MB以上の専用GPUもしくはグラフィックメモリ (VRAM) |
画面解像度 | 最大 1920x1200 |
DirectX | Version 11 |
OS | Windows 8 / Windows 10 |
2. ゲームを快適に動作させるスペックとは?
どうせなら、ゲームがただ動くだけでなく快適にプレイできるスペックが欲しいですよね。
推奨スペックとは、そのゲームを行う快適に動作が可能なスペックのことをいいます。
推奨環境、推奨動作環境など「推奨」と表記されていることがポイントです。
1で記載したゲームの推奨スペックは以下のようになります。
推奨動作環境 | スペック |
CPU | Intel CPU Core i7 |
メモリ | 8GB RAM |
HDD空き容量 | 16GB利用可能 |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce 8800 または ATI Radeon HD 5670 と同等以上 |
グラフィックメモリ | 1024MB以上の専用GPUもしくはグラフィックメモリ (VRAM) |
画面解像度 | 最大 1920x1200 |
DirectX | Version 11 |
OS | 最新の Service Pack をインストール済み の Windows 8.1 / Windows 10 |
グラフィック関連のスペックを抜き出して、1の必要スペックと比べてみました。
必要動作環境 | 推奨動作環境 | |
グラフィックボード | Nvidia GTX 460 | NVIDIA GeForce 8800 または ATI Radeon HD 5670 と同等以上 |
グラフィックメモリ | 512 MB以上の専用GPUもしくはグラフィックメモリ (VRAM) | 1024MB以上の専用GPUもしくはグラフィックメモリ (VRAM) |
推奨動作環境では必要動作環境よりも高い性能が要求されていることがわかりますね。一般的にグラフィックボードは型番の数字が大きくなるほど性能が高くなりますので、Nvidia GTX 460よりもNVIDIA GeForce 8800 または ATI Radeon HD 5670の方が高性能となります。
グラフィックボードを選ぶ際には、動作の快適さはもちろん、将来別のゲームをプレイする可能性も考えて、できれば必要スペックではなく推奨スペック以上の性能を満たす製品を選ぶのがベターです。
3. グラフィックボードを交換する場合の5つの注意点
お目当てのゲームを快適にプレイできるグラフィックボードを選んだら、さっそく交換作業に入りたいところ。
でもその前に5つの注意点があります。順にみていきましょう。
3-1. PCI Express 4.0 x16スロットの空きはあるか
グラフィックボードには「PCI Express 4.0 x16」と呼ばれるパソコンとの接続端子が備わっています。
対応するスロットがPC側に備わっているか、足りているかをチェックしましょう。
パソコンのケースを開けて、マザーボードにスロットがあるかを確認します。
大型マザーボードなら2本以上、小型のマザーボードでも最低1本はあるはずなので、あまり心配はいりませんが念のため確認しておきましょう。
3-2. PCIeスロットのロック方式
PCI Express 4.0 x16スロットの有無を確認するついでに、スロットのロック方式も確認しておきましょう。
ロック方式には以下の2種類があります。
- プッシュタイプ
現在の主流で、グラフィックボードを挿したあとにグッと押し込むことでロックがかかる仕組みです。
- スライドタイプ
古いマザーボードや安価なマザーボードで採用されているタイプで、左にスライドさせることでロックすることができます。
3-3. 電源ユニットの容量は足りるか
グラフィックボードはPCパーツの中で多くの電力を消費します。
PCに入っている電源ユニットが、グラフィックボードを含めたシステム全体の消費電力を供給できるだけの容量があるのかを、チェックしましょう。
具体的には電源ユニットの最大容量の半分程度で、システム全体の電力消費をまかなえるのが理想的です。
3-4. 補助電源コネクタはあるか
電源ユニットの容量が足りていることがわかったら、次に電源ユニットに「補助電源コネクタ」があるかどうかをチェックしましょう。
補助電源コネクタはグラフィックボード専用の電源ケーブルです。
低消費電力なグラフィックボードなら不要ですが、グラフィックボードの高性能化・大容量化が進んでいる昨今、補助電源コネクタを必要とする場合が増えています。
グラフィックボードによって、補助電源コネクタに要求されるピンの数が異なりますので、しっかりとチェックしておきましょう。
3-5. PCケースにグラフィックボードが入るか
最後にチェックするのは、グラフィックボードがPCケースに入るかどうかです。
PCケースに十分な容量があるかに加え、他のパーツとの干渉がなくすんなり収まるか事前にPCケースの寸法を測っておきましょう。
4. グラフィックボードの交換手順
それではいよいよグラフィックボードの交換作業を進めていきましょう。
具体的には以下6つのステップに沿って行いますので具体的に見ていきます。
4-1. PCの電源を切って、すべてのケーブルを抜く
電源ユニットからケーブルを抜く際には、必ずスイッチを「オフ」にしましょう。
ケーブルを抜かないで交換作業を行うと、交換後にPCが起動しなくなる可能性があるので、ケーブルはすべて抜いておくのがベストです。
4-2. 古いグラフィックボードを取り外す
ネジを外してグラフィックボードをブラケットから取り外し、補助電源コネクタを抜いてPCI Express 4.0 x16スロットからグラフィックボードを引き抜きます。
4-3. バックプレートを外す
新しいグラフィックボードが、古いグラフィックボードよりも大型で厚みがある場合、PC裏のバックプレートをさらに取り外す必要があります。
大型のグラフィックボードの場合2スロット以上必要になるため、バックプレートも2枚以上外しておきましょう。
4-4. 新しいグラフィックボードを挿し込み、ロックする
PCI Express 4.0x16スロットにグラフィックボードを挿し込み、押し込んでしっかりロックされたこと確認します(プッシュタイプの場合)。
さらに先ほど取り外したネジを使ってブラケットを固定し、必要に応じて補助電源コネクタを接続しましょう。
4-5. ケーブルを戻し電源オン
電源ケーブルをもとに戻して電源ユニットのスイッチを「オン」にします。
そしていよいよPC起動!
このときのあるあるなのですが、ディスプレイのケーブルをマザーボードに挿し込んで「画面が映らない!」と言っている人をよく見かけます。
ディスプレイケーブルはグラフィックボード側に挿しましょう。
4-6. ドライバーをインストール
PCが起動し無事にディスプレイに表示されたら、グラフィックボードのメーカーサポートページから、グラフィックドライバーのインストーラーをインストールしましょう。
あとはインストーラーの指示に従い必要なドライバーやアプリをインストールするだけです。
5. 交換したあとにベンチマークソフトで性能を計測する
グラフィックボードを交換したら、どのくらいサクサク動くようになったか確かめてみたくなりますよね。
「ベンチマークソフト」を使えば、PCの3Dグラフィック処理性能を数値化してみることができ、どれだけの性能向上があったかを客観的に確認することができます。
以下におすすめのベンチマークソフトを5つご紹介します。
お好みやご自身のPC環境に合わせて使い分けてみてください。
タイトル | URL |
3DMark | 3DMark benchmark for Windows, Android and iOS (ul.com) |
PassMark PerformanceTest | PassMark PerformanceTest - PC benchmark software |
ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク | ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク (finalfantasyxiv.com) |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク | FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION Benchmark | SQUARE ENIX |
SteamVR Performance Test | Steam:SteamVR Performance Test (steampowered.com) |
6. まとめ
以上いかがだったでしょうか。
一時期高騰していたグラフィックボードの価格も最近ようやく落ち着いてきました。
「現在のグラフィックボードのスペックでは快適に最新のゲームができない」
「将来的にも満足できるグラフィックス性能を手に入れたい」
という方は、この機会に本記事を参考にグラフィックボードの交換に挑戦してみてはいかがでしょうか。
思っていた以上に簡単に性能アップが実現できて、快適なゲーミングライフが送れること請け合いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。